ネットだと絶賛の声しか見かけない、劇場版シン・ゴジラ。
情報統制を行って、内容が全然漏れないでの公開。
どれだけ凄いんだ!!!ヱヴァンゲリヲンの庵野秀明監督だぞ!!楽しみだ!!
ということで、人生初のIMAXでの観覧でした。ところが…。
まずは、IMAXの感想です。
- 大きな画面
- 高音質
- 見やすい傾斜が付いた座席
全てがファーストクラス。ファーストクラスに乗ったことがないけど、MOVIXの普通の席と比べたら、全くの別物。本当に幸せな空間です。+500円?もっと払いたい!ってほどの映像の美しさです。
ゴジラ本編
ネットだと絶賛の声しか聞こえないの、わたしの感覚が変わってるんだろうなぁ…と思います。ネタバレありで、自分なりの感想を書きますね。ちょっと改行します。
ネタバレです。
庵野秀明手法+実写=違和感
庵野秀明監督の色んな定番の手法を実写でやると、実写ならではの非固定感、一定ではない感じにマッチしないせいで、違和感が出てきます。
列挙してみます。
- 人が真ん中に立って、その人の前方にカメラを配置。カメラは人に対して45度くらい上から人を撮影している感じ。そして、その人がブツブツ話す。独り言を言ってるだけのシーンなら良いんですけど、背景にいる人がどうしても動くので、真ん中の人がブツブツ言ってるシーンなのに、周りのゆらゆらした動きや、普通にウロウロしている人が気になって仕方なかったです。
- 同じ物がたくさん移動して、所定の位置に付く。今回の場合、コピー機など、数回あったと思います。
- 何気ない風景を何種類か、突然中間に入れる。今回は、ゴジラが一回帰ったときか、ゴジラが停止したときでしたっけ?日常の街中、夕日、工場の煙だったかなぁ。
- 扇子をパタパタあおぐシーン。アニメだとずーっとパタパタしてても不自然じゃないけど、アニメのスピードでパタパタやってたみたいで、『扇子って、そんなにパタパタできないよ!!!』ってツッコミたくなるくらい不自然です。
- 防護服を着て、防塵マスクをして、命令を出す。口の動きを減らしてアニメの手間を減らせる手法。目で演じる典型的なパターンですけど、なにかぎこちないです。
- 総理の代理が昼行灯みたいだけど、思ってる以上に動く(実写なんだから当たり前なんだけど、アニメだと全然動かずにじっとしながら文句ばっかり言ってるイメージなので、比較するとよく動く)ので、違和感がありました。
- 英語キャラの存在。
たぶん、他にもたくさんあると思います。定番の手法。アニメになれすぎた、アニメに対する固定概念がこう感じさせたんでしょうか。
こういうシーンに会うたびに、東京(劇中)から映画館に引き戻されました。
もしかして、庵野監督は実写で慣れた上で、アニメへの何かのネタを得て、EVAに移行するんでしょうか?
古い音、音楽を使いすぎてて飽きました
ゴジラのテーマ曲は、『でででーでででーでででででででででー』と、K-1に出てた佐竹雅昭さんの入場曲『怪獣大戦争マーチ』というそうです。
また、ヱヴァンゲリヲンの劇中のサントラが入ったり、とにかく庵野監督作品とゴジラの音楽の融合なんですけど、とにかく鳴りすぎで、ちょっと飽きちゃいました( ̄。 ̄;)
レーザー音(ゴジラから出るレーザー的な光線の音)は、エヴァのアスカが成層圏突入時の使徒のレーザーのようにも聞こえます。ふしぎの海のナディアのバベルの光や、レットノアがΝノーチラスを追いかけるレーザーの音かと思ったんですけど、見つけられませんでした。巨神兵のレーザーとはまたちょっと違った音のようでもありました。
ゴジラの歩く音は、古い音をリマスタリングしたの?と思わせるような音。家やビルが崩れる音もそんな音に聞こえて、意図して古そうにしてるのか、とっても気になりました。
ミニチュア?
家が崩れたり、崖崩れのシーンが、CGのような、ミニチュアのような。リアリティじゃなくて、特撮感を出したのかな?と思ったんですけど、リアルにリアルに詰め込んでるっぽいのに、突然コテコテのミニチュア(か、ミニチュア風のCG)が出てきてビックリ!でした。
ゴジラそのものが不自然
動きを野村萬斎さんでモーションキャプチャー。でも、違いが分かりませんでした。
それより、しっぽの異常な長さが本当に気になりました。体としっぽか同じ細胞でできてたら、密度が同じです。密度が同じと言うことは、あんなに長いしっぽを体だけで支える場合、足の位置があの場所にはならない感じがしたんです。バランスが悪いんじゃないかな、って。玉掛けの特別講習を受けてるので、おおざっぱなバランスはぱっと分かってるつもりですけど、お尻のあたり、足のちょっと後方にじゅうしんがあるんじゃないのかなぁって。
なので、ゴジラの全身が見えるたびに、『なんでうしろにこけないんだろう?』って、またまた東京(劇中)から映画館に戻されました。
電車(線路)が都合良すぎる位置にあるし、電車が意思を持ってるように飛ぶふしぎ
都合良く、ゴジラは新幹線の線路上でネンネしちゃいます。そして、新幹線が激突。それはまだいいです。
ゴジラが飛行機などの対空攻撃に対して迎撃に必死になって、ビルを爆破して、ビルがゴジラに降ってきたり、山手線みたいなのがゴジラに同時にぶつかって、ゴジラが寝かされる。寝かされる前に電車がすごく高く飛び上がって、ゴジラにまとわりつく感じなものですから、電車を飛ばしすぎなんじゃないのかな?って思っちゃうほどの都合よい動きをさせちゃってる気がします。気のせいでしょうか?
また、ゴジラが倒れる1回目は仰向けなので、口に液体を入れるのは普通です。でも、2回目はうつぶせ。普通に液体を入れても、口からダラダラ出てきそうだけど…。という、重箱の隅をつっつくなよ!と言われそうですが、個人的には結構大きな意味を持ってて、ずっと気になっちゃうんです。
それから、ゴジラの雄叫びです。
雄叫びのシーンの頭、口の動きがとっても速くて、さまぁ~ず×さまぁ~ず、のやすゆき君にしか見えないんです(^◇^;)
みつからなかったので、ぱぺっとまぺっとさん。わたしにはこう見えてます(~_~;)
あと、ビルだったかなぁ…パタン!って倒れちゃって…。たぶん、もうちょっとゆっくり倒れるはずなんですけど…なシーンが1カ所だけあったと思います。
CGが実写に浮いちゃってる
特に、昼間です。ゴジラが浮いたり、ヘリが張りぼてに見えたり、リアリティを追求しているように見えないし、ミニチュア風でもないし。わたしに見る目がないのかな?新幹線と在来線のCGが雑…のっぺらぼうのような処理で、これで走らせちゃう?ナディアの島編?ってくらい、あまりにCGが寂しすぎて、ビックリしました。
おもしろかったところ
最後に、おもしろかったところです。箇条書きにします。
- 最初に登場したゴジラが恐すぎる。
- イーオン石原さとみがおもしろすぎ。
- 竹野内豊さんがカッコイイ。
- 会議の途中、役人から紙がどんどん渡されるw
- 夜のゴジラがカッコイイ。背景に浮かない。
- ラストのしっぽの謎
わたしの記憶間違い、見間違いなど、見かけた方はご一報いただければ幸いです。
映画にドップリ浸かって恐怖におびえたり、長谷川さんに心揺さぶられるわけでもなく、エヴァ風の映画を見に行っただけみたい。
そうそう。ゴジラが充電式w(正しくは違いますよ)なのにも驚きました。エヴァへの布石でしょうか。
もちろん、放射線に対応する話や、核に対する警鐘を鳴らす意味もあると思いますけど、もっともっと何かがあってほしかったなぁ、せっかくだからエンターテインメントとしてど派手にやってほしかったなぁ…という、個人的な勝手な希望を書いて、今回の記事の締めとします。
bokeboke